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建て替えと買い替えの両面で計画を進める。
新聞折り込みの広告にも念入りに目を通すよう心掛けた。
一方では、千里住宅展示場にも足を運んだ。
このような家がほしいというイメージ図を自分で描き、その図面を持って展示場に出向いた。
多くのメーカーを見学するつもりはなく、数社に絞った。
この段階では計画が具体的ではなかったので、MSホームのように見学だけさせてもらって、住所も名前も知らせなかった会場もある。
何度か見学を重ねるうちに、PAホーム、MIホーム、ST林業、SYホーム、HBハウス、FYホームなどではかなり具体的な話も出るようになってきた。
自分で考えたイメージ図を基に、プラン図を持ってわが家を訪問してくれるメーカーもあった。
三十三坪という土地は「狭い」と思っていた。
今でも決して広い土地とは思っていない。
しかし、今回の住宅展示会場訪問で、この土地、十分だと言われた。
南に面して十メートル近くあり、南が道路、静かな環境など、売却するにしても、結構いい値がつき、しかもすぐに売れるという話。
前に聞いたST不動産の話と一致している。
この地域でこれ以上の面積があれば価格がずいぶん高くなり、逆になかなか買い手がつかない。
さらに、第一種中高層というのは建築条件が緩やかで、小さな敷地でも活用しやすいというメリットがある。
そこそこの住宅を建てるには、この程度の面積の土地が最も利用しやすいらしい。
初めは、狭い土地を有効利用するために三階建てとし、二階をリビングに、一階は納戸と老人の部屋。
そして三階は書斎や寝室に、と思っていた。
いかに南に面しているといっても、二階にリビングをつくるのが、明るさや日当たりの点でも最高の間取りと考えた。
また、将来、妻の母親がこの家で住まいをするとなれば、その居室はやはり一階であろう。
我々夫婦も歳をとれば、階段の昇り降りにも不自由を感じるだろうからエレベーターも付けたい。
自分で考えたイメージというのはこのようなものである。
千里の住宅展示場を数回見学した。
私達の手に届くはずのない大きくて豪華な家が建っている。
見学した人のすべてが、こんな家に住みたいと思うだろう。
しかし、庶民の感覚からすれば、少し上を見すぎているような気もする。
わが土地に、このような仕様の家を建てるとすれば、一体、どれほどの費用がかかるのか、
正直いってここが知りたい。
いろいろな情報などからして、完全なオーダーメイドだから四千万以上は必要となようだ。
「その程度は必要なのだ。」と自分に言い聞かせた。
次は【バァーナとの出会い】です。
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