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「相見積もり」のススメ

物を購入する前に、数社に見積もりを依頼することを「相見積もりを取る」と言います。
全く同じ条件で、その価格を競わせるのが目的です。
家を建てるときにも、この相見積もりを取ることをお勧めします。

相見積もりのメリット。家と家電はちょっと違う。

例えば、家電を買うとき。電気屋さんで、「さっきの店では○○円にしてくれたよ。
それより安ければ、おたくで買うのになぁ」など交渉したことはありませんか？
これは相見積もりを取るのと同じこと。
その結果、同じ商品がどこよりも安い値段で買える、というのがメリットです。

家電の場合、メーカーと型番さえ同じであれば、どこで買っても全く一緒の商品です。
しかし家の場合、全く同じ条件であっても、出来上がるものが会社によって違います。

また、すでに出来上がっているものを買うのではなく、購入を決めてからつくり始めるもの。
そして、簡単に買い換えられるものではありません。
家の相見積もりを取るのは、単に安く買うためだけ、ではないのです。

家の相見積もりを取るメリット

家の相見積もりを取るメリットは、何と言ってもその会社の得手・不得手がわかることです。
家の耐久性に自信のある会社、デザイン力が高い会社、設備が得意な会社、とにかく安さを追求している会社などなど。

相見積もりを取ると、こういった会社の特徴がはっきりと浮かび上がります。
その会社の「強みと弱み」を冷静に見極めることが出来るのです。
そして「あなたが家づくりに求める一番大切なもの」と「会社の強み」が一致した所と契約を結べば良いのです。

目に見えないサービスもあります

もちろん、相見積もりを取ることで、値引き交渉もしやすくなります。
ただ、どの会社にも限界はあります。
会社である限り、赤字を出してまで契約はしてくれません。

値段は下げられない代わりに、プランを工夫してくれたり、担当者が足繁く打ち合わせに通ってくれたり、充実したアフターサービスを約束してくれたり、と目には見えない部分でのサービスをしてくれることがあります。

それが、思いがけず価格以上のメリットを生み出すこともあるのです。
家の相見積もりは「あなたが求めている理想の家に近づけるための工夫の機会」です。

何を見て判断すべきか？

あなたが出した同じ条件を元に、３社からそれぞれプランと見積もりが出ました。
待ちに待った初めてのプラン。
三社三様のものが提出されることでしょう。
このとき、あなたは何を見て、どう判断すれば良いのでしょうか？

細かい部分より「あなたのためか？」を見る。

まだ一回目のプラン。
まずは、そのプランが「あなたのことを考えてつくられたプラン」か「自社の商品を売りたいがためにつくられたプラン」か、ということを見極めましょう。
担当の営業マンがあなたの出した条件をどのように理解し、どのように設計士に伝え、どう工夫してプランを作成しているのか見てみましょう。

そして、それを営業マンに説明してもらっいましょう。
営業マンが、しっかりと説明できれば問題ありません。
細かい部分の修正やプランの変更は後でいくらでもできます。営業マンの理解にズレがあったとしても、そのズレをひとつずつ訂正していけば良いだけのことですから。

しかし、始めから「これが一番です」「これしか考えられません」と言い張り、その理由をろくに説明してくれなければ、それは単なる自社商品の押し付けでしよう。

体裁の良さに惑わされないで！

初めてのプランで「これぞ、わたしの思い描いていた家」というプランが上がってくることは、まず、ないでしょう。
体裁の良い提案書やイメージ写真に惑わされないようにそましょう。
大切なのは、実際に建つ家。
企画書や提案書の中の絵がいくらきれいに出来ていても意味がありません。

そして、この段階で営業マンの対応や人となり、説明能力、社会人としての常識力、やる気などもチェックしておきましょう。
もちろん、あなたの出した条件に全く沿わないプランや予算が出された場合は、すぐに候補から外しましょう。

「あなたのためのプラン」をしっかりと説明してくれる、誠実な営業マンと契約する方がいいでしょう…ね。